“善き人”
ここ数年、1年の抱負の中に必ず入っているんじゃないかと思います。
「決断力をつける!」ということ。
物事を早く決めれば良いだけではなくて、その場その場に相応しい、自分の信念に沿った決断をすること。できるだけ、後悔のないように。
少しずつ力はついてきていると思いたいですが、まだまだだなぁと日々反省の連続です。
毎日様々な場面で、人は選択を迫られます。
考え出すと本当に難しい決断も、全く意識しない何気ない決断も、きっとどれも同じぐらい大切。
今年も一つ一つの選択に責任を持って挑みたいです!
と、やたらに気合いが入ってしまうのは、この映画を観たせいかもしれません。
ヒトラー独裁政権下のドイツを舞台に、ある善良な男が数々の決断を迫られる物語。
主人公・ジョンはベルリンで大学教授をする傍ら、小説家でもあった。
家では母親の介護をし、妻に代わって家事や子供たちの世話もする。
優しく頼れる父であり夫であり、“善き人”だ。
そんな彼の人生を大きく変える出来事が起こる。
過去に彼が書いた小説がヒトラーの目に止まり、仕事を依頼されたのだ。
更に入党の誘いも受け、ついにはナチ党の一員となるジョン。
安定した生活のために選んだ入党だったが、これによりユダヤ人の親友・モーリスからは軽蔑の視線を注がれてしまう。
一方、家庭内の状況も変化。
母親を実家に帰し、妻とは別居。愛人だった元教え子のアンと再婚する。
新しい人生を歩みだしたジョンは、党内で着々と地位を上げ、いつしか親衛隊大佐になっていた。
だが、彼は気づいてしまう。自分が失ったものの大きさに。
常に正しい選択を。と思い進んできた男が、ふり返れば予期せぬ方向へ流されてしまっていたという…決して他人事ではない話です。
誰しも大きな波にのまれかける瞬間があります。それが良いときもあれば、違うときもある。
欲張りな私たちにとって、常に答えは一つではないけれど、
この選択が善か否か、考えることは止めずにいたいです。
有楽町スバル座ほか全国にて公開中
© 2007 Good Films Ltd.