午前10時、ポートランド空港着。
ポートランドは、日本との時差16時間。
ニューヨークとも3時間の時差がある。
空港からポートランド市内の宿泊先に移動するまでの、タクシーの車中から望んだ視界いっぱいに拡がる青空と、気持ちよく流れて行く雲が、旅の疲れを一気に吹き消し、清々しい気分にしてくれる。
まぎれもなくガス・ヴァン・サント作品の重要なモチーフである、ガス・ヴァン・サントの雲!
あの空に、ニコニコマークを浮かべたい気分だ。
ホテルにチェックインし、しばらくホテル周辺を散策。
その後、午後3時にガスの事務所で明日からのインタヴューの打ち合わせ。
ガス本人は参加しなかったが、彼のアシスタントのカリ(左)、映画監督でもある(『Lying』という作品でデビュー)フォトグラファーのM(右)とラフなミーティングを済ませて、事務所内をロケハン。
ガスの事務所は、ロープ工場だった建物の最上階をリノベーションした、250平方メートルはありそうな広々とした空間を贅沢に使っていた。メインルームの周囲にはスタッフルーム、編集室、映写室、資材置き場などもあり、映画製作が一段落している現在は、5、6人のスタッフが居るだけで、すごく静かだ。時折遠くから聴こえてくるポォーっという列車の汽笛だけが、僕たちの声を遮るもの。まるでガスの映画の世界に埋没しているような感覚を味わう。即座に僕は『マイ・プライベート・アイダホ』のシーンの中にトリップしてしまった。
ゆったりとした打ち合わせの時間を過ごした。
Mが新しいポートランドの開発地域の案内を買って出てくれて、僕たちは彼に従い、事務所を後にした。
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