今年の2月にもお茶をしたパトリス・ルコント監督とディナー。
先日の植田さん+ベルナールもそうだけど、フランス人は定点主義というか、必ず自分の行きつけのカフェやレストランを一軒は持っている。扉を開くとなじみ客の顔を見つけ、すぐにギャルソンか店のオーナーが歩み寄り、いつもの定位置へと案内する。案内される客人もしたり顔で、どうでもいい“エスプリ”の効いたジョークなどをぐちぐちと云いながらゆっくりと席に着く。それが彼らの流儀なのだろう。
パトリスの場合は、事務所の真下にある名店 La Rotonde (105 BD. DU MONTPARNASSE, 75006 PARIS / TEL:331-43266884) だ。どんな事があっても、とにかくロトンドなので、10回に1度は別のレストランがいいなぁ、とも思うのだが、彼は頑にロトンド指定。最近は監督から云われなくても、ミーティングポイントはロトンドだよねと、半ば諦めている。
それにしても今夜のパトリスはいつになく饒舌だった。深夜零時を廻ってもおしゃべりは尽きる事が無い。
北京政府に招聘されて、トルナトーレやオリヴァー・ストーン、ヴィム・ヴェンダースら5人の監督と競作する北京オリンピック用の短編映画の話から、昨年のカンヌ映画祭審査員を担った時の極秘裏情報まで、興味深い貴重な話ばかり。
僕たちは、監督の聞かせてくれる話を「ふぅーん」だとか「へぇ〜」だとか相づちを打ちながら、時間を経つのも忘れて聞き入っていた。
彼の最新作『マイ・ベスト・フレンド(仮題)』も2009年初頭の公開が決まり、年明け早々には来日も予定されている。
再会を約束して、レストランの前でお別れを。
僕たちがタクシーに乗り込むのを見届けて、さらに手を振って見送ってくれるなんて……パトリス、ちょっと淋しいのかな?
あんなにワーカホリックだったのに、本当に映画監督辞めちゃうのかなぁ??
ここんとこ、パトリスとの別れ際は何となく淋しい後味になってしまう。
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