今日はパリ在住のイラストレーター植田洋子さんと、元ヴォーグ・オムの編集長だった小説家のベルナール・シャピュイさんに招かれて、カンボン通りにあるベルナールさんの自宅でのランチパーティーに参加。僕たち3人以外にも、ル・ポワン誌のカルチャー担当アンヌ・フランソワーズ記者と、ドキュメンタリー映画の製作と監督を手掛けているギィさん、ジュヌヴィエーブさん夫妻ら総勢8人で、洋子さんとベルナールさんの見事な手料理をご馳走になった。洋子さんのしめ鯖のマリネ、バジルとニンニクで和えたライス、ベルナールさんのロティ・ド・ポー、ラタトゥイユなどなど、真っ昼間から贅沢なごはんの数々。そもそもこの度の集いは、アンヌ・フランソワーズさんが永年関係を築いていた恋人との間が上手く行っていない事を案じた友人たちが、彼女を励ますために催された食事会に、たまたま暢気にパリを訪れていた僕ら3人がお邪魔した形なのだった。
ワインを何本も空けて、すっかりいい気分になったところで、ベルナールさんが僕も大好きなエディット・ピアフの名曲『水に流して/私は後悔しない』のCDを掛けると、ピアフの声に合わせてみんな大合唱。ベルナールさん、多分アンヌ・フランソワーズさんに捧げたんだろうな、この曲。さらに、ベルナールさんの愛猫ゆうちゃんと、彼行きつけのブラッスリー シェ・フロット “Chez Flottes - Brasserie Parisienne / Rivoli - Covorde”のギャルソンまで乱入して、昼食の宴は異常な盛り上がりに。パリのインテリゲンチャたちの温かい一面を見た思いがして、ますます僕はパリの人たちが好きになった。
正午からスタートした宴は、午後4時頃お開きになったのだが、結局僕たちは場所を シェ・フロット に移し、洋子さん&ベルナールさんとその後も延々と飲み続け、気がつくと午後8時をまわってしまった。話した内容は他愛のない、ホントつまらない話ばかり。なのにこんなに愉快な時間を過ごせたのも、2人の人柄が大きく作用している。なんとなく後ろ髪を引かれる思いで別れの抱擁をみんなで繰り返し、フロットを後にした。
午後8時半、宿泊ホテルのあるオデオンに戻り、まだ薄明るい街にほんのり街灯が灯って、一瞬幻惑的に見えるこの界隈を30分ほどぶらぶらする。
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