シネマカフェ映画業界人ブログ

宣伝マン失格…?!

2008年08月01日 by 菊地裕介 (プロフィール)   RSS配信

宣伝活動に邁進しておきながら肝心な作品のプレゼンをすっかり忘れてました。
6月23日のブログで言っておきながら、いまのいままで忘れてました。
こんだけ『パコと魔法の絵本』のこと書いておきながら、映画のことをきちんと語っていないって…。
ダメですねぇ。
反省。。_| ̄|○

というわけで、
今回は『パコと魔法の絵本』の宣伝の初期の頃に書いた映画ストーリーのテキストをそのまま紹介させてもらいます。いま、これを読み返してみたら我ながら良くできてるじゃん、と(笑)。その後に書いたものはちょっと想いが入り過ぎてて、このくらいがイイとこなんだと思いました。
やはり初期衝動って大事ですね。はい。
では、読んでみて下さい↓
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むか〜しむか〜し、
といってもそれほど昔じゃないけれど、
あるところに病院がありました。

そこには一風変わった患者さんたちが入院してました。
大人の俳優に脱皮できずに人生をあきらめてしまった元有名子役の「室町」(妻夫木聡)。
消防車に轢かれたまぬけな消防士「滝田」(劇団ひとり)。
ジュディ・オング好きでうわさ話が大好きなオカマ「木之元」(國村隼)。
銃で撃たれて入院してきた傷だらけのヤクザ「龍門寺」(山内圭哉)。
よく分からないけどとにかくヘンな人「堀米」(阿部サダヲ)。
さらには患者さんだけでなくお医者さんや看護師さんも負けず劣らず変わり者。
ピーターパン気取りの医者「浅野」(上川隆也)。
言葉使いの悪いタトゥー入りの看護師「タマ子」(土屋アンナ)。
同じく顔はコワイがお金に弱い看護師「雅美」(小池栄子)。
その雅美の天然オトボケ亭主「浩一」(加瀬亮)。などなど。
そんな中でも一代で自分の会社を築いた「大貫」(役所広司)はチョーがつくほどの偏屈ワガママジジイ。

「お前が私を知ってるってだけで腹が立つ。気安く私の名を呼ぶな。
お前の頭の中になんかいたくないんだ!」

近づく人たちにそう言い放っては病院内でもやりたい放題。自分の思い通りにならないと、先生でも看護師さんでも誰彼構わず怒鳴り散らす始末。ほかの患者さんたちは当然そんな大貫には誰も近づこうとはしませんでした。
ところが、ある日「パコ」(アヤカ・ウィルソン)という名のひとりの少女が大貫の前に現れます。

「ゲロゲ〜ロ。ゲロゲ〜ロ。ガマの王子はわがまま王子。」

パコは毎日同じ絵本を読んでいて、その絵本を大貫と一緒に読もうとします。しかし、大貫はそんなパコすらも自分が座りたかったベンチに先に座ってたというだけで突き飛ばしてしまいます。でも、翌日になるとパコはケロっとした顔でまた元のベンチで絵本を読んでいます。何だか調子が狂わされる大貫ですが、あるとき自分が忘れた純金のライターをパコが自分の物のように持っていたことに腹を立て、遂に殴り飛ばしてしまいます。

なぜパコは大貫のライターを自分の物のように持っていたのでしょう?

実はパコは交通事故の後遺症で記憶が1日しか持たなくなっていたのです。明日になると今日を忘れてしまう、ダ・カーポな女の子だったのです。しかも、その事故で両親を亡くしていたのですが、そのことさえも知らずに毎朝枕元に置いてある絵本をママからの誕生日プレゼントだと思って、毎日毎日読んでいたのでした。だから、前日にライターを拾ったことも忘れてて、たまたま自分のポケットの中に入っていたライターを大貫に渡していたのでした。そんな女の子を大貫は殴ってしまったのです。さすがの大貫もこのことを知って反省をし、それからパコと触れ合おうとします。そして、大貫が謝ろうとパコのほっぺに触れたとき、驚くべきことが起こります。

「おじさん…昨日もパコのほっぺに触ったよね?」

昨日のことを覚えていないはずのパコが大貫のことを憶えていたのです。
医者の浅野もそれはありえないと言いましたが、確かにパコは大貫のことを憶えていました。ほかの誰のことも憶えなかったのになぜか大貫だけ。よりにもよって大貫だけ。
そこから大貫はそれまでの生き方を省みて、自分の残りわずかな人生でパコのために何かをしてあげられないかと思い始めます。そして、病院で毎年夏のクリスマスイベントとして行われる演劇でパコが読んでいた絵本「ガマ王子vsザリガニ魔人」をみんなで上演することを思いつきます。
ところが、もちろんほかの人たちは大反対。それもそのはず、それまでさんざんワガママ放題を尽くしてきた大貫に賛成してくれるわけがありません。でも、それまで誰の心にもいたくなかった大貫が、ただパコの心に残りたい一心で、一人頑張って何とかみんなの協力を得られるようになります。

「私はただ、この子の心にいたいんだよ。」

そして、ついにサマークリスマス「ガマ王子vsザリガニ魔人」が始まります。
すると、劇が進むうちにパコの目には絵本の中と同じ衣裳を着たみんなが本当の絵本のキャラクターのように見えてきます。ワガママ王子のガマ王子。ママはガマ姫、お池の仲間のアメンボ家来やミズスマシ君、タニシにサカナにメダカちゃん。ヤゴも出てきてこんにちは。コワイコワイ沼エビの魔女に大きな大きなザリガニ魔人。
さぁ、どーする? ガマ王子?! どーなる? お池の仲間たち?!
ワクワクドキドキ♪

でも、その舞台の裏で、ある運命がすぐそこまで来てるのでした…。
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どうですか?
ちょっと、いや、くぁなりイイ感じじゃないですか?
さっき自分で読み直してジ〜ンとしちゃいましたよ。アハハ。。

要は、『パコと魔法の絵本』というのは、
1日しか記憶のもたない女の子の心に“忘れられない”思い出を残してあげようとした大人たちの感動の物語、
なんです。女の子の心に残ろうと必死になる大人たちの姿は、それこそ観た人の心に残るのです。

より詳細なストーリーは映画の公式サイトでそれこそ絵本のように読めるので、こちらもお時間あればぜひ見てみて下さい。ちなみに、パコの公式サイトは最高傑作です。
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© 2008「パコと魔法の絵本」製作委員会

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