とある友人が会社をポンっと辞めて、ある日突然イギリスに留学すると言い出した。私の周りの人間は、理屈で処理出来ないタイプの人々が多い。そのときの感じた想いがとても大切で、その想いを信じた時間の積み重ねが今回の答えだった。大切な友人は、その顔を見ると大抵何を考えているか分かったりする。何か企んでいるなと思ったのは半年ほど前の9月ぐらいだったかと思う。
そんな友人からメールが届く。新年の挨拶さえも忘れていたメールには、ヨークでの躍動感といままで閉ざされていた五感が自然と拡がっていくさまが、行間から滲みだしていた。
メールの終わりには、グレン・グールドのバッハを聴いている話が書いてあった。何の脈略もない独白が異国情緒を運んでくれるようでちょっと嬉しい。早速、彼の奏でるバッハをPFR-V1にて聴いてみるのだった。

海外に住んでいたときに、長細いバスタブに横たわりながら湯が冷めるまでバッハを聴いていたことを思い出すのだった。
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