シネマカフェ映画業界人ブログ

うなされそうに面白い『パンズ・ラビリンス』で、補助イス脱却を豆腐程度に決意

2007年07月12日 by 渥美志保 (プロフィール)   RSS配信

原稿も一段落なので、今週は久々の試写ウィーク。そそられない映画が多い今日この頃、その中でもちょっとソソられる上に、前日には宣伝担当Oさんから「アツミさん、傑作です!」とファックスをもらっていた『パンズ・ラビリンス』に行くことに。

この間は『レミーのおいしいレストラン』を見ようとして試写室の入り口で断られてしまった私、なんだか混んでいそうな予感のこの作品に、今日はちょっと警戒して開始30分前に! と決意したにも関らず、生来のだらしなさと豆腐のようなもろい意志で、結局試写室についたのは開始20分前。エレベーターが全然来ないなあと思っているうちにホールには試写に行くらしき人が集まっていて、ああなんだか不穏だわと思っていたら案の定補助椅子。Oさんは入り口で「アツミさんが座れて良かった…」と我がことのように心配してくれて、次からはちゃんと普通の椅子に座れる子になりますと心に決めたけど、予想としてはたぶん豆腐のようなもろい意志はみたび崩れ去るんだろうな、ははは。でもアスミックの補助椅子って、補助椅子とは思えない良き座り心地。意外と満足。

映画はもうすばらしいの一言。子供向けかと思っていたら、舞台はスペイン内乱の終わり頃で、ラテン的なダークな悪夢に満ち満ちて、かといってちゃんとした現実のドラマも有り、ラストはものすごく悲しく、まさに私の“ド”ストライク。ファンタジーっていうかホラーっていうか、とにかく壁にチョークで四角を書くとそこが扉になって、その奥には目のないヴォルデモード卿みたいなのがうたた寝してて、その前のお皿には目玉がコロンと転がってるの、この人がもーれつに恐いんだよ〜。うなされそうなほど面白いの。同じダークファンタジーでも、ティム・バートンみたいな甘さは皆無で、そこが大人っぽいんだな。この監督ギレルモ・デル・トロ、『アズカバンの囚人』をオファーされていたらしい。キュアロンのアズカバンはもちろんすごく良かったけど、この人バージョンも見たかったな〜。

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