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January 27, 2006
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1992年のロス暴動を覚えているだろうか。その本拠地サウス・セントラル地区。トミー・ザ・クラウンは過酷な現状に苦しむ友人の子供達の誕生会やパーティーでクラウン(=ピエロ)の扮装をしてマジックやバルーン、そして彼独特のクラウンダンスなどの余興を始めた。やがて、カルフォルニア州南部全体から全米へと広がることとなる。

「僕は麻薬の売人のようなこともやって服役もしていた。出所して最初に働いた場所でパーティーが行われていたんだ。そこでクラウンをやっている人が居て、それを見ながら、これだ!と思いつき自分でもやり始めたんだよ」

サウス・セントラルという場所は、麻薬事件や凶悪犯罪が日常茶飯事に起きる全米で最も危険な場所と言われる。ここで生まれ育つということはギャングになるしかなく、生きるか死ぬかしかない生活を余儀なくされる。トミー・ザ・クラウンの登場は彼らに踊るという選択肢を与えた。彼の身体から繰り広げられるダンスはヒップホップダンスにアフリカ民族ダンスを取り入れたクラウンダンスと呼ばれるものである。彼の弟子達は、クラウンダンスから発展させ、更に過激なクランプダンスへと変貌していく。日本のダンス界ではクランプダンスの方が知られているが、実はクラウンダンスから派生したものである。

「ダンスのスタイルというのは、どんどん変わっていくものだから、少しの動きの違いでも名前は変わってくる。でも、ルーツ(胸をさしながら)の部分が一緒だから、それはほとんど同じだと思っていいんだよ」

この映画は3年もの歳月をかけて仕上げている。正直、この中に撮影隊として入っていくのは勇気がいることだと思う。ドキュメンタリーの場合、自分が撮りたくても相手が受け入れてくれなければうまくいかない。

rize_tommy2.jpg「自分達のことを映画にしたいと言った奴は今までに何人も居たよ。でもラシャペル監督のように本当に撮りにきた奴は居なかった。最初の頃は彼がそんなに有名なカメラマンだったってことも知らなかったけどね(笑)。トラブル?撮影に関しては何のトラブルもなかったよ。彼ら(トミーの弟子達)は僕を信用しているから。だから僕が信用しているラシャベルを彼らも信用してたんだと思うよ」

確かにそうかもしれない。映画を観ていると信用していなければ見せない表情を彼らは見せてくれる。そんな彼らは、今後、どこに向っていくのだろうか。

「今後も誕生会やパーティーに行くスタイルは変わらないと思う。でも、さすがにホームパーティーを日本や香港までは持ってはこれないからね(笑)。ただ、世界にクラウンダンスを広めるために、バトルゾーンの世界ツアーをやりたいよね」。

『RIZE』
監督:デビッド・ラシャペル
出演:ストリートに生きるダンサー達
配給:ギャガ・コミュニケーションズ Gシネマグループ
劇場情報:1月28日よりシネマライズほか全国にて順次公開
(C)2005 Lionz Den Productions, inc. All Rights Reserved.

[text by イシコ]

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January 26, 2006
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「クリスマス・キャロル」で知られるイギリスの文豪チャールズ・ディケンズが生み出した不朽の主人公オリバー・ツイスト。ひとりの少年を通じて貧者を抑圧する社会システムに批判を投げかけた原作を映画化したのはロマン・ポランスキー監督だ。『戦場のピアニスト』で自らの過去と向き合った監督は、この映画を未来の子どもたちに捧げた。主役のオリバーに抜擢されたバーニー・クラークが昨年の東京国際映画祭に続いて再来日した。

oliver02.jpgすでにデヴィッド・リーン監督によって映画化され、ミュージカルにもなっているこの題材に新しい風を吹き込んだのはバーニー少年の魅力によるところが大きい。撮影当時は11歳だったというバーニーだが、過去の時代の人物になりきるのはそれほど難しいことではなかったそうだ。「映画なので作りものということはわかっていたけど、やっぱり時々奇妙な感じはしたかな。でもセットがとてもリアルだし、周りのキャスティングも素晴らしかったので時代の中にはすんない入っていけました」。

そんなオリバーとの共通点を尋ねると「二人ともハンサムでしょ!」という答えが! 撮影が行われたのはプラハのロケセットだが、オリバーの物語が繰り広げられる舞台もロンドンだ。奇しくもバーニーは生粋のロンドンっ子。盗みをはたらくマーケットにも「行ったことがあるよ!」と言う。「彼は親がいないけど僕にはいるし、救貧院にも入ったことがない。でもオリバーの勇敢さや強い精神力、人生と戦って勝つところなどは自分も持ちたいと思っています」。

ロマン・ポランスキー監督の映画では『ローズマリーの赤ちゃん』や『ヴァンパイア・キラー』を観たことがあると言う。「『ヴァンパイア・キラー』はコメディタッチでおかしかったし、『ローズマリーの赤ちゃん』はもっとシリアスだったけど両方とも面白かったよ」。そしてもちろん一番は「『オリバー・ツイスト』!」だ。

劇中でオリバーがジンを飲んで酔うシーンは、困難の多いオリバーの9歳の少年らしい素顔が垣間見える一瞬でもある。「実際にはお茶を飲んだんだけどね。酔っぱらう感覚はよくわからないけど、酔っぱらいはテレビでも見て知っているし、東京でも酔っぱらったサラリーマンをたくさん見たよ!」。

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華奢でナイーブなイメージの強いバーニーのお気に入りは意外にもアクションシーンだそうだ。「屋上からぶらさがるシーンは映画で観る通りの高さで撮影したんだ。命綱はつけていたけどクレーンで撮ったんだよ。それ以外にもスタントが必要なようなシーンは全部楽しかった! でも観客として一番気に入っているのは、(トビー・クラキット演じる)マークの家に集合するところなんだ。だってあそこではみんなが揃っていたからね」。

ポランスキー監督はこの映画を自分の子どもたちに捧げたい、と語った。まさにその世代にあたるバーニーが、同世代や年下の子どもたちにこの映画から投げかけるメッセージとはどのようなものだろうか。「ストーリーが素晴らしいので歴史的な部分を楽しく見られると思う。昔を舞台にしているけれど、それはいまだにあるようなこと(貧しい生活環境)…悲しい状況が世界にはまだあるんだということを知るためにもよいと思います」。

「俳優は様々な役をこなしてこそだと思うので色々やりたい。でもできるならぜひアクションにチャレンジしてみたい!」というバーニー。ポランスキー監督が「君のオリバーを見たんだ」と言ったという彼の存在をスクリーンで観れば、きっとその意味がわかるに違いない。

『オリバー・ツイスト』
監督:ロマン・ポランスキー
出演:バーニー・クラーク、サー・ベン・キングスレー、ハリー・イーデンほか
配給:東芝エンタテインメント
劇場情報:1月28日より日比谷スカラ座ほか全国東宝洋画系にて公開
(C) 2005 Oliver Twist Productions LLP

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いつの時代でも、映画ファンを魅了し続けるスカイ・アクション。『TAXi』で世界的ヒットを記録したジェラール・ピレス監督が、今度はフランス空軍の全面協力を得て新作『ナイト・オブ・ザ・スカイ』をつくりあげた。主演は『ピアニスト』『クリムゾン・リバー2/黙示録の天使たち』のブノワ・マジメル。1月24日に行われた記者会見には監督、ヒロイン役のアリス・タグリオーニとともに登壇し、本作について語った。

Q. 『TAXi』も『ナイト・オブ・ザ・スカイ』スリルに満ちたスピードが魅力ですが、スピードにこだわる理由は?
ピレス監督「難しい場面で判断するアドレナリンがあふれる状況が好き。車や飛行機を操縦するときも同じで、共通するところがあります。観客には3D、CGを使って、作ったものを見て欲しくなかったんです。今まで、観客が見たことがないものを作りたかった。今回は難しいコンディションだったので、今回のために作られた機材を試行錯誤しながら、テストを繰り返して撮影しました。」

Q. 実際のフライトはいかがでしたか?
ブノワ「小さい頃はパイロットなどはるか彼方にあったものでした。飛行機は近寄りがたい世界で、それが今回の出演理由となった。つまり、見知らぬ世界を発見できると思ったからです。軍事訓練をしているところで乗せてもらったのは、本当にすばらしい体験でした。オファーがあった時は、パイロットというヒーロー役で嬉しかったが、実際飛行を体験したときは、とても謙虚な気持ちになりました。とてもじゃないけど、僕は、ヒーローなんかじゃない。」

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Q 俳優へのリアリズムの要求が多い印象の作品ですが、その辺りはいかがでしょうか?
アリス「この撮影の前に、女性パイロットと会うことがあればよかったが、残念ながらなかった。なので、自分の想像の中で考えた。それは男らしくて、口調もきつくて、というイメージだったが、制服を着るとのりうつってきて自然だった。操縦しているときに左右に旋回している演技がリアルに伝わるかが心配だったが、クレーンを使って疑似体験ができる装置を作ってくれたので、ブルースクリーンより環境に近い状態においてもらえたことは感謝する。」

Q アクションだと体力づくりが大変だと思うが、特別な準備をされましたか?
アリス「シナリオを読んだときに、今までとは違った約作りだと思いましたが、スポーツ音痴で筋肉トレーニングなどしたことがないんです。それでも、アルファジェットで操縦するのは体力的にきついので、筋肉トレーニングなどしました。この映画を機にスポーツをやろうと思いました。」
ブノワ「特にしていませんが、俳優としてビジュアルやどういう風に動くかなどは大事なことなので、常に心がけています。通常、今回のような役柄は、アメリカだと筋肉むきむきの人が演じるイメージがあるが、実際のパイロットはスレンダーなので、リアリズムを追求する上では助かりました。」
ピレス監督「レストランでおいしいものを食べたり、飲んだりして体力づくりをしました(笑)」

Q. 今回の来日で楽しみにしていることは?
アリス「ここにいること自体が信じられじず、いつかは行きたい国でした。パークハイアットから見る東京の景色が素晴らしい。『ロスト・イン・トランスレーション』を思い出しました。今回の来日では自然に身を任せて日本を感じたい。次に来るときは富士山も見てみたいです。」
ブノワ「日本は5回目。今回は滞在を延長して、東京の路地裏などにも行ってみたい。日本のTVも好き。パリはルミエール、光の街といわれるが、東京も本当に光にあふれている。NYなんて比べ物にならないくらい。東京こそが光の街ですね。」

『ナイト・オブ・ザ・スカイ』
監督:ジェラール・ピレス監督
出演:ブノワ・マジメル、クロヴィス・コルニアック、アリス・タグリオーニほか
配給:UIP映画
劇場情報:2月18日有楽座ほか全国にて公開
(C)2005 Universal Studios,All rights reserved.

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