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June 30, 2005

ネイチャー・ドキュメンタリーの快進撃が続いている。昨夏の『ディープ・ブルー』の大ヒットから1年、フランスから新たな幸せと感動がやってくる。『皇帝ペンギン』だ。動物園や図鑑でしか見たことのなかった皇帝ペンギンの知られざる生態に初めて映像のメスを入れたリュック・ジャケ監督が映画よりひと足先に来日した。

190cmを超える大男のリュック・ジャケ監督。そのたくましい体躯には厳しい自然と向き合ってきた経験が刻まれている。動物生物学の博士号も持つ監督はこれまで数々の動物ドキュメンタリーを手がけてきた。今回テーマとして皇帝ペンギンを選んだ理由は、彼らの人生そのものに感動したからだと言う。「ペンギンにとって最も大切なことは種の存続だ。そのために危険を冒す彼らの行動を通して生命の脆さと貴重さを感じとって欲しかったんだ」。penguin01.jpg
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penguin02.jpg本作は映像としてはドキュメンタリーでありながら、語り口としては物語の形式をとっている。そのねらいについて監督はこう語る。「僕が学者から映画監督になったのは、語り手としての立場にいたかったからなんだ。僕は映画を通じて人々に夢を見てもらいたいと思っている。それを叶えるためにはまずストーリーありきなんだ」。

南極ではフランス基地に滞在し、結果的には約5ヶ月の期間をかけて皇帝ペンギンたちの出産・育児をカメラにおさめた。過酷な状況下での撮影では事前にスケジュールを立てることすら困難だったそうだ。「気候の変化に柔軟かつ実践的に対応しなければならないから常にスタンバイ状態でいなければならなかった。相手が自然と動物となると撮影方法をタイプ化することは不可能だね」。

実は本作の撮影中に次女が生まれた監督。そのことは映画づくりにどのように影響したのだろうか。「確かに、もし子供がいなければこのような作風にはしていなかったかもしれない。子供は残虐性に敏感だからね。次女が生まれてからはよりストレートに物語を語ろうと思うようになったよ」。

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::南極での撮影をアルバムでふりかえる監督

劇中には数多くの皇帝ペンギンたちが登場する。熾烈な生存競争を生きぬいた母ペンギン、父ペンギン、子ペンギンはその中からたった1羽の相手を見つけ、再会を果たす。親ペンギン同士が次の年も同じ相手とカップルになる確率は50〜60%だという。この数字を高いと見るか低いと見るかは個人差があるかもしれない。しかしさすがの監督も全てのペンギンの判別はできなかったと明かした。我こそは、という方は劇場の大スクリーンでぜひ挑戦してみては? 

この夏はペンギンが熱くなりそうだ。

『皇帝ペンギン』
監督:リュック・ジャケ
声の出演:ロマーヌ・ボーランジェ、シャルル・ベルリングほか
配給:ギャガGシネマ
劇場情報:7月16日より恵比寿ガーデンシネマにて先行、7月23日より全国にて拡大公開

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June 29, 2005

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::(左から)加瀬亮、メイビス・ファン、チェン・ボーリン、伊東美咲、塚本高史、リー・シャオルー

東京、台北、上海というアジアの3都市を舞台としたグローバル時代に相応しいラブストーリーが完成した。異なる文化と違う言語をもつ2人が出逢い、生まれる繋がりを描く本作は文字通り「愛について」の物語だ。監督は日本編を『イノセントワールド』やサザンオールスターズらのミュージック・ビデオを手がける下山天、上海編を映画・CMなどのジャンルを超えてマルチに活躍する映像クリエイターのチャン・イーバイ、台北編を『藍色夏恋』で高い評価を得たイー・ツーイェンがそれぞれ担当した。3作すべてに今の日本映画界を代表するキャストが出演し、同じくアジア映画界を担う期待の若手たちとの共演を果たしている。その監督とキャストが揃って来日記者会見が開かれた。

about02.jpg::伊東美咲「渋谷スクランブル交差点での撮影は人が多かったので苦労しましたが、空き時間には監督とチェンと3人で話をしたり仲良くすごしました」
::チェン・ボーリン「猫とのシーンでは楽しく遊んでいるように見せなければならないのに猫が言うことをきかなくて時間がかかりました」about03.jpg
about04.jpg::メイビス・ファン「会ったばかりの加瀬さんと親密なシーンを演じるのが難しかったです」
::加瀬亮「言葉の問題はありましたが、監督が事前にCDをくれたりして映画のトーンがわかっていたので、現場では楽しかった思い出しかありません」about05.jpg
about06.jpg::リー・シャオルー「雨にぬれるシーンは大変でしたが、監督は演技に対して厳しい方なので自分にとってもいいチャレンジになったと思います」
::塚本高史「上海の撮影スタイルに戸惑うことはありましたが、セリフ以外の言葉も覚えて勉強になりました」about07.jpg

下山監督は東京編で「(伊東と)同世代の人々の等身大の気持ちを描きたかった」という。「チェン・ボーリンの役は『藍色夏恋』で彼が演じた主人公が成長し、東京に留学してきたというつもりで描きました」。キャスティングのために来日した際は8時間も加瀬と話し込んだという台北編のイー・ツーイェン監督。「映画の本質について話し合った上で、実際の演技は役者に任せました。ラストシーンでの加瀬とメイビスの演技には2人の気持ちが肉体で表現されています」。また、現場では厳しかったという上海編のチャン・イーバイ監督は「世間に与えられているイメージとは違う上海を撮りたかった。言葉の壁はあまり感じず、むしろそれを取り払ったものを大切にしたかった。この映画の中で塚本とリーには本当に恋をしてもらいたかったのです」と語った。

さらに、それぞれのパートで共演した2人にお互いの魅力を語ってもらった。

【東京編】
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伊東「人なつこくて日本語の勉強に熱心です」
チェン「キレイ、オモシロイ…一見大人っぽいが、実は子供っぽいところもある。現場では僕につきあって一緒に遊んでくれたりいい意味でナチュラルな人」

【台北編】
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メイビス「すべてが魅力的でしたが、特に声が素敵だと思います」
加瀬「とても正直で、大胆さと繊細さを合わせ持った人です」

【上海編】
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リー「中国の男優に比べて骨っぽく、すごくかっこいい。仕事に対して真面目で誇りを持っている人だと感じました」
塚本「正直で素直な人。映画の中の役柄と同じような関係を実際にも築くことができました」

伊東とチェンは今でもメールをやりとりする仲だという。チェンに伊東に習った日本語を聞くと「ココデハオシエラレナイ」と冗談を飛ばす余裕も。言葉、土地、文化、愛…違うことと変わらないもの。この映画の中でそれを見つけてみたい。

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::イー・ツーイェン監督(左端)、下山天監督(左から4人目)、チャン・イーバイ監督(右端)

『アバウト・ラブ/関於愛(クワァンユーアイ)』
監督:下山天、イー・ツーイェン、チャン・イーバイ
出演:伊東美咲、チェン・ボーリン、加瀬亮、メイビス・ファン、塚本高史、リー・シャオルー
配給:ムービーアイ エンタテインメント
劇場情報:9月17日より東京都写真美術館、池袋シネマ・サンシャインほか全国にて順次公開
(C)2004 about love FILM VENTURER

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June 28, 2005
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愛してしまわないように努力をしていた。それははかない恋だった、どんなに舞い降りても積もることのない四月の雪のように―――。

april01.jpg「韓国の宝石」と呼ばれるソン・イェジンが、クランクアップ間もないできたてホヤホヤの『四月の雪』を引きさげて6月27日に来日を果たした。前作『ラブストーリー』で見せた可憐な様子はそのままに、真紅のシルクドレスにブラウンのクロコダイル・パンプスというシンプルな衣装が22歳という年齢以上の色気と魅力で登場した。




april05.jpgストーリーは、照明ディレクターのインス(ぺ・ヨンジュン)が、妻の交通事故の知らせで病院にかけつけるシーンからはじまる。たどり着いた病院の廊下には椅子にうなだれ座っているソヨン(ソン・イェジン)がいた。困惑する2人に知らされた事故よりも受け入れがたい事実は、インスの妻とソヨンの夫が同じ車に乗っていたということだった…。配偶者
を失うと同時に、不倫の事実をつきつけられたインスとソヨン。しかしこの皮肉な出逢いから、運命はやがて2人を近づける。

実生活では未婚のイェジンだが、本作では夫の浮気を知りつつも困惑しながらじっと耐える主婦に挑戦している。「自分が結婚した、ということを想像してひたすら演じるしかありませんでした。自分も浮気をしてしまうかもしれないという、複雑な感情をうまく表現できるかという点がいちばん不安でした。」

本作は『八月のクリスマス』『春の日は過ぎゆく』などで伝説的な女優を起用し、繊細な男女の心の動きをスクリーンに刻み込む名匠ホ・ジノ監督の最新作。監督については「以前から一緒にやりたかった監督です。前作2作はとても好きな作品でしたし、監督が描く繊細な描写が好きでした。監督は、私たちの感情が自然に出てくるように、現場では非常に柔軟でした。しかし2人の感情がうまく合わさるまで10回以上同じシーンを撮り続けることもあり、その間ずっと同じ感情を維持させ続けなくてはならないのは大変でした。今でもよく覚えているのが、主人公のインスとソヨンが病院で出会うシーンは7時間から8時間かかりました。」

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相手役のぺ・ヨンジュンについてはこう語る。「いつも余裕をもっている方でした。演技も情熱的で、スタッフや俳優さんへも思いやりのある方でした。いつもたくさんのことを考え、強い意志を持って演技をする素晴らしい俳優さんだと思います。常に感情を維持できるように努力し、より良い場面を撮るためにもう一度やりましょう!と自分からおっしゃる方です。男性的な部分もあるかと思うと繊細で暖かい部分もあり、いろんな面をもちあわせている方です。きっと普通の女性たちならみんな好きになってしまうと思います。」

april04.jpg「結婚をしている方、相手の痛みを知る方は、この映画を見て同じように感じてくれるかもしれません。心の中でだけの涙かもしれませんが、きっとたくさん泣ける映画だと思います。」9月にはアジア7カ国での同時上映が決定。韓流ブームはもうブームだけでは終わらないことを証明してくれるだろう。

『四月の雪』
監督:ホ・ジノ
出演:ぺ・ヨンジュン、ソン・イェジンほか
配給:UIP映画
劇場情報:今秋、日比谷スカラ座ほか全国にて一斉公開

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