東京モンドヴィーノの割には、またまた東京を離れ、小浜島と宮古島でのお話である。みんなは遊びだと言い張るが、僕は仕事だと言い張る。
モンドヴィーノとしては、今回、同伴した高級赤ワイン「アルタイル」が主役である。アルタイルとはギリシャ神話に登場する葡萄からできる魔法の神酒を注ぐ専任者として知られている。このワインを醸造したのが、チリの女性醸造家アナ・マリア・クムシエ。もちろん、イシコは知っているわけもなく資料をいただいたからわかっただけである。
店で飲んだら数万円はするだろうとカフェグルーヴ浜田社長に脅されながら、恐る恐るグラスに注ぎ、光にあて、深くて濃い色合を鑑賞する。
そしてグラスを回し、香りを堪能する。ボキャブラリーが少ないイシコは、「いい香り」としか言えないので、またまた資料に目を落とすと、エレガントでつつましかに、やけた松の樹皮、ハバナシガー、ヒマラヤ杉、さわやかで、濃密な果実酒、木苺酒、黒すぐりの香りが感じられるそうだ。ソムリエの人は全てわかってしまうのであろうか。もし、穴埋め問題だったらイシコは間違いなく0点である。浜田社長も珍しく真剣に匂いを堪能していた。
というわけで、iBookからアンドレギャニオンのピアノを流し、沖縄の空と海を見ながら、アルタイルと過ごす日々は最高であった。くどいようだが、イシコは仕事で島を訪れたのである。ほら、シネマカフェのセレブログでお馴染みの高橋じゅんいち氏がカメラを撮っているでしょ?