さて最終日。飛行機は18:00すぎの飛行機なので、ナンポドンは15:30まで。14:00の鈴木清純のハンド・プリンティング・イベント@PIFF広場を目指し、映画はパスして、有名な韓定食の店で最後のコリアメシを取ることに。韓定食とは小皿のお惣菜が20も30も出てくる韓国の宮廷料理に近いんだろうか、ま、そんな豪華な感じなのだが、店内は豪華っていうよりもとんちんかんな感じ。ランプシェードは70年代ちっくなステンドグラス風、床と壁は全面水槽で錦鯉が泳ぎ、全体的には韓国宮廷風という激しくヘンなインテリア。ご飯も安い店のほうがはるかに美味しいなあ…と、開店直後の誰もいない店で違和感バリバリの食事をして1時間、そろそろ帰ろうかと言う頃に隣の席になんと鈴木清純がご来店。イベント前のお食事接待らしいが、監督は酸素ボンベを引きずり、鼻から伸びた管が痛々しい。『オペレッタ 狸御殿』の完成披露支社に現れたときはぜんぜん元気で、のらりくらりとした受け答えで司会のお姉ちゃんをもてあそんでたのになあ。
だが2時間後、登壇した清純は、やっぱり清純だった。手形を取る粘土が来るまでの時間調整に「釜山映画祭はどうですか」と訊ねる司会者に、“酒は美味いしねーちゃんはキレイ的”発言のみで何1つ期待に答えるようなお決まりの言葉を言わず、司会者が困るのを楽しんでいるその姿。清純、さすがすぎる。痺れを切らした司会者は「さっき食事のときは、いろいろおっしゃってたじゃないですか」と言い出すが、清純はそれを聞こえないフリで「あー、もう質問することなくなっちゃって、困っちゃいましたね」と、追い討ちをかける。なんなんだこの余裕。すごい、すごすぎる――私の釜山映画祭2005は、日本のツワモノ監督の偉大なるすっとぼけで幕を閉じたのである。
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