ランプリングVSゲンズブールの“シャルロット(シャーロット)”対決が見ものの『レミング』。先に開催されたカンヌ映画祭のオープニングを飾った本作は、夢と現実が入り混じる妄想系サスペンス。『ハリー、見知らぬ友人』で普通の人間の中に潜む狂気を描き出したドミニク・モル監督と共同脚本のジル・マルシャンが舞台挨拶とティーチ・インに登壇した。

::ドミニク・モル監督(右)とジル・マルシャン(左)
シャーロット・ランプリング、シャルロット・ゲンズブールという2大女優の豪華共演が贅沢だが、その魅力について監督は「2人とも美しく聡明だが、どこか人を不安にさせるところがある」と答えた。ごく普通の人間がふとしたきっかけで狂気に陥っていく…というのはドミニク・モル監督お得意の世界だが、シャーロット・ランプリングが禍々しい狂気を放つのに対し、一見控えめで正気と狂気の境目が曖昧な人間の怖さをシャルロット・ゲンズブールが好演している。

ドミニクの前作でもコンビを組み、一昨年の本映画祭には『誰がバンビを殺したの?』の監督として参加したジル・マルシャンは、今回は脚本家として来日した。「ドミニクとは以前から共同作業をしていましたが、今回は彼の独創的な世界があらかじめできており、それがかなり固まった段階で参加しました」。
サスペンスとはいえ、映画全体にドミニク監督ならではの独特のユーモアが散りばめられており、怖いような微笑ましいようななんとも奇妙な余韻が残る。この不思議な世界観は一度体験するとやみつきになるかもしれない。凝り症の方は特にご注意を!
『レミング』
監督:ドミニク・モル
脚本:ジル・マルシャン
出演:ローラン・リュカ、シャルロット・ゲンズブール、シャーロット・ランプリング