いよいよ今日の夜に『隣人13号』の公式上映があるのだ! どんな反応なのかちょっとドキドキしてくる。で、それまであと何時間あるの?ってことで3人で相談した結果、いきなりアムステルダムに行くことにする。ロッテルダムというのは、街の雰囲気で言うと日本の丸の内みたいな所で、近代的な建物が多くてかなり洗練された都市といった感じ。「やっぱオランダに来たんだからアムステルダムに行かないとダメですよ」と通訳の羽山さんにも言われたので、電車で1時間もかけてアムステルダムへ。
なるほど、アムステルダムは街の雰囲気もかなりレトロでいい感じです。でも、そんな中に突如として飾り窓(本当に半裸の女性がいっぱい立ってます)とセックス・ショップが現れてビックリ! 世界中の欲望野郎、憩いの地だね、ここは!! で、我々はあの有名はマダムタッソーの蝋人形館に入り、お化け屋敷で絶叫!! ここはマジ怖いので皆さんもアムステルダムに行ったなら、ぜひ体験してみてください!

::ここが上映会場のLUXOR。とにかくデカイっす!!
そして夜の10時30分からついに『隣人13号』の上映。場所はLUXORという巨大なホールで、普段はイベントに使う劇場なんだそう。でも、余裕で1,000人以上が入るこんな所で上映して大丈夫なのか??と皆で心配になる。この映画、ロッテルダム映画祭がワールドプレミアの場ということで、映画祭的にもPUSHしてくれているらしいんだけど、スクリーンもバカデカイし、さすがに不安だ。そうこうしてるうちに続々と人が集まってくる! 夜の10時過ぎだってのにどっからこんなに人が集まってくるのか不思議なくらい続々とやってくる。あっという間に席も7割ぐらい埋まっていよいよ井上靖雄監督の舞台挨拶が開始!
| ::上映を待つ人々でごったがえすロビー |  |
(司会)[もちろん英語で]今日は日本映画の『隣人13号』の上映です! この映画はあまりにもバイオレントすぎるという理由で、いくつかの映画祭から出品を断られた映画ですが、このロッテルダムでワールドプレミアを行うことになりました!!
(観客)イエーイ!!!
(司会) では監督の井上靖雄を紹介します!!
(井上)皆さんこんにちは、東京から来た井上靖雄です。英語が分からなくてすいません。
(観客)[爆笑!!]
(井上)この映画はいろんな映画祭から断られたんですが、このロッテルダムに招待されてもの凄く光栄です。ロッテルダムは素晴らしい!!
(観客)[大ウケ!!]
(井上)この映画には皆さんにお馴染みの三池監督が出演しています。彼はいつも映画で人を殺してばかりいるので、僕がこの映画で彼を殺してみました。一瞬しか写らないので注意して観てください!!
(観客)[再び爆笑!!]

::上映前の挨拶。ちょっと緊張してる井上監督
…大歓声の中、上映がスタート。やっぱ、みんな最初から楽しむために映画を観に来てるのでノリが全然違う。上映中も日本では誰も笑わない、中村獅童がXXXするシーンやXXXXの匂いを嗅ぐシーンなんかにも大声でウケてたりする。オランダの人たちは、ごく普通な日常を淡々と過ごしてるので(でもマリファナが合法だったりする不思議な国だ)、どこかでこういった過激なものを求めてたりするらしい。もちろん自国の映画やハリウッド映画なんかも上映されてるけど、すごく一般的なものばかりなので、たまに映画祭で上映される三池監督の映画や、エグイ日本映画はかなり新鮮に写るらしい。そんなものを求めて来た連中にとっては、死神の内臓が写るシーンや○○○大写しシーンに拍手がおきるのも当然なのかもしれない。でも、この映画はそんな脅かしばかりじゃないので、それのみを期待してきた観客にはちょっと戸惑った印象を与えたのも事実。でもって、上映後には大きな拍手をもらいつつ、本日の上映は終了!!
以下は上映後のQ&Aより。
(質問)子役の演技がすごく迫真でしたが、あれは本当に演技ですか?
(井上)あれは演技です。彼はちゃんとカメラも意識していました。我々も驚いたくらいです。
(質問) なぜ○○○が大写しで出てきたのか??
(井上)大きな○○○をする人はより怖い人じゃないかと思って入れました(爆笑!)
(質問) 漫画と映画の違いについて
(井上)ストーリーラインは同じですが、全然別なものになっていると思います。
(質問) ラストシーンについて
(井上)人それぞれで感じ方が違うようにしました。自分なりに考えてみてください。
ということで、概ね好評のうちに初回の公式上映は終了。でも、イジメという習慣が全く無いオらしい(?)オランダの人々にはこの映画の深い内容まで伝わったのかちょっと疑問が残る上映でした。
次回の上映の時は、イジメとは何だ?ってことを観客にちゃんと説明しようよ!と監督と打ち合わせ。