今年、12回目を迎えるフランス映画祭横浜。会期中の横浜はフランス人をはじめとする各国のプレスが入り混じり、映画が鑑賞されているだけでなく、売買が行われれているという普段は触れることの出来ない世界が垣間見えたりする。もちろん、見所は最新のフランス映画と、その映画のPRのために来日するフランス映画界のスターや関係者たちに直接出会えるチャンスがあることだろう。今回もフランス映画祭代表団、100名余りが来日を果たしている。そして、今年の代表団団長を務めるのはフランスを代表する女優、エマニュエル・ベアールだ。今年はカンヌ映画祭でも審査員を務めており、まさに彼女にとってフランスと日本との深い結びつきを確認する年となっていることだろう。
そんなエマニュエル・ベアールが団長として挨拶を披露する記者会見にお邪魔することに…。
同じ日、同じ時間に『ブラザーフッド』の会見が開かれていたにも関わらず、会場内はマスコミ関係者で溢れかえっていた。会場はもちろん横浜! ではなく、フランス大使公邸。在日フランス大使の家が会場となった。広いエントランスに日本庭園が広がる和洋折衷の建物で、この時点でとてもセレブな、おフランスな香りがプンプン漂ってくる。
会見に登壇したのは団長であるエマニュエル・ベアール、メルナール・ド・モンフェラン駐日フランス大使、マルガレート・メネゴーズ ユニフランス・フィルム・インターナショナル会長、齋藤龍横浜市文化振興財団理事長の4名。
まず大使から粛々と挨拶が述べられ、続いてメネゴーズ会長、齋藤理事長と次々に挨拶と感謝の意を表明する言葉が続いた。ここまででほぼ15分。やっとエマニュエルにマイクが回ってきた。
上がり症なんですが…、と断りを入れた上で口を開いたエマニュエルは先に並べられた3人からの褒め言葉に感謝の意を表し、「日本のように温かく迎えてくれる国はほかに例をみないと思います。また、フランス映画に対して知的好奇心をもって鑑賞してくれる日本は、本当に稀な存在だと思います」と述べた。また、カンヌ映画祭で審査員を務め、『誰も知らない』と『イノセンス』の2本を鑑賞。『誰も知らない』については「素晴らしい作品で、本当に感激しました。男優賞を受賞した長男の演技は本当に素晴らしく、テーマそのものをとても強く心に訴えてくるものでした。柳楽君が選ばれた理由は、審査員長のタランティーノも申しましたが、彼が本当に素晴らしい演技を見せていたからです」と語った。一方『イノセンス』に関しては、「賞こそ取らなかったものの、観客から多くの支持を得ていた素晴らしい作品だった」と語った。最後に、今回主演の作品としてPRしにきた『ナタリー…』について、12月に公開になるので観て欲しいとの言葉が添えられた。
登壇した4名ともに、映画によって日本とフランスの友好的な関係がさらに発展していくことを望むと語り、それを具現化するもののひとつとして、今後の日仏での共同製作協定が結ばれたことが明かされた。
具体的な内容はまだ決まってないようだったが、日仏ともにそれぞれの国でそれぞれの作品の興行数が増えていくであろうとのことだった。
その後、質問がいくつか投げ掛けられ、45分間の会見はあっという間に終了。会見後にセッティングされた写真撮影では、エマニュエルを目掛け、カメラマンが殺到。人気の高さを窺わせていた。その撮影もさくっと終了され、会見後にはカクテル(ワインやシャンパンなど)とフィンガーフードが用意され、梅雨の中休みのからっと晴れた気持ちよい天気の中、さながら真昼間のパーティへと装いを変えていた。
と、ここで会社に戻る予定のある私は、グッとシャンパンを我慢して、広尾の坂をとぼとぼと下るのだった。
第12回フランス映画祭横浜は6月16日(水)より6月20日(日)まで、パシフィコ横浜にて開催されている。フランスの最新映画に触れたい、フランスセレブに会いたい! という方はぜひ、足を運んで欲しい。横浜とフランスの混ざり合った洒落た感じの雰囲気に浸ることのできる絶好の機会なのだから!