正直言って、映画よりも盛り上がっているサッカーのワールドカップ。でも、日本代表はダメダメだった。オーストラリア戦で大敗したとき、すでに嫌な予感はしていたけれど、クロアチア戦でわずかな望を持続。でも、やっぱりダメだった。
少なくとも、消化試合ではありませんように…と願いながら、ドイツ行きを楽しみにしていた私。一応、「ブラジルに2点差で勝てば、可能性はあるかもね」などという、今思えばバカバカしいほどに薄い望みを持ちつつ渡ったドイツ。目の前で見た“ブラジルの炸裂具合”は、あまりに凄く、あまりに酷なものだった。
ドルトムントの競技場には、日本人サポーターもいっぱい。前半は、ともに声を枯らして応援してみたものの、後半では周囲の日本人は皆ほぼ茫然自失状態。ブラジルのゴール乱発に狂喜乱舞するブラジル人(ほか、他国のファン)を前に、もう、黙っているしかないという状況なのだった。
その前日にはデュッセルドルフのケーニヒスアレーで、日本サッカー協会の名誉総裁高円宮妃久子様をお見かけしていた私。白のスーツに、程よくセットされたショートヘア。地元のハイソなマダムが集うこの通りでも、上品さはひときわ。「畏れながら、こちらの“日本代表”は、麗しい。サッカーの代表はどうなのだろう…」と、カフェでコーヒーをすすりながら、翌日の試合に思いを馳せていたのだった。しかし、あの在り様。試合をご覧になっていた久子様も、さぞがっかりなさったことだろう。
まあ、負けは負け。気持ちを切り替えて臨んだ、翌日のフランスVS.トーゴ戦。出発前、7月15日公開のドキュメンタリー映画『ジダン』の宣伝担当者に、「私は本物拝んでくるもんね」と自慢げに言ってはみたものの、なんと出場手停止とは。今回は、素敵な“ザビエル”頭を生で見られなかったが、それでも、大好きなアンリのゴールを拝み、なんとか心も落ち着いた私なのだった。