ウディ・アレンの新作『マッチ・ポイント』を観た。長年にわたりN.Y.をベースにしてきた監督が、新天地ロンドンで撮影した注目の作品だ。今回は、得意としてきたコメディではなく、サスペンスフルな人間ドラマ。ウディらしいのに、ウディじゃない感じの作風が、驚くべき新鮮さを生んでいる。
成功の鍵を握っているのは、これまでと違ったキャスティング。個性的な顔立ちの“アレン組”俳優たちを廃し、美形を揃えたことで、人間の滑稽さがよりドラマティックに浮き彫りになっている。これまでのようなユニークな俳優を配せば、ドタバタコメディにもできる物語を、あえてシリアスに描いたあたりに、ウディらしい皮肉がこれまでに無いほどぷんぷんにおってくる。
内容をさておくと、次に印象的なのがスカーレット・ヨハンソンだ。今年22歳という若さで、匂い立つようなあの色気は何なのか。上流階級の青年から、成り上がりの元プロテニスプレーヤーまで、メロメロに骨抜きにしてしまうノラ役が見事にはまってしまうのだ。
骨抜きといえば、ウディも実際そうだったらしい。「スカーレットには、すべて揃っている。美しくて、若くて、セクシーで、素晴らしい女優だ。色気や知性も放っている。彼女には幅があり、可笑しみも出せるし、大げさな芝居もできる」と手放しで大絶賛。なるほど…。
ウディは、ひとつのシーンを撮影するのにも、スカーレットにいろいろな衣装を着せ替えて喜んでいたらしい。スカーレットもさすがは“スタイル・アイコン”、その“着せ替えごっこ”をかなり楽しんでいたのだとか。ノラのファッションは、イギリスを意識してなのか、少し崩したトラッドスタイルが中心。デニム+シャツ+ショート丈のテーラードジャケットが定番で、愛用のバッグはマルベリーのロクサーヌ。
マルベリーは、ご存知イギリスの人気皮革ブランド。使い込むほど手に馴染む良質な素材と確かな技術で、世界中のセレブに愛されている。いわゆる“エディターズ・バッグ”と呼ばれるこのバッグ。私も1つ所有しているのだが、何でもどんと来いという懐の大きさが、常に荷物の多い者には嬉しい限り。仕事用バッグを探しているという方は、一度ショップをチェックしてみては。
※4月には、六本木ヒルズに日本初の直営路面店もオープン