いつでも、どこからか音楽が聞こえてくるパリだが、夏至の日には街中に音楽が溢れる。音楽祭と呼ばれるこの日には、プロアマ問わず街中での演奏が許され、地下鉄の駅構内はもとより教会、区役所、カフェのテラス、広場などなどいたる所で様々なジャンルのコンサートが行われる。地下鉄や電車も朝まで運行し、深夜まで街中に音楽を楽しむ人々の姿がある。
私もオベルカンフのお気に入りのバーに始まり、サンマルタン運河までゆっくりと散歩。
様々な規模のグループが各々の形で演奏を繰り広げていた。3区の区役所前では「フランスにおけるブラジル年」にちなんだ打楽器だけの大楽団に出会ったり、サンマルタン運河沿いでフレンチポップに出会ったりと心も身体も音楽漬けの一日になった。

写真はオベルカンフの路地裏で出会った印象的なグループ。マイクの前に立っている2枚目風の彼がリーダーなのか自分のペースでのっていく。バックには高木ブーのような風貌で常に汗を拭きながら伏し目がちに演奏するベース、
あちこち歩き回りながら何となく身勝手なサックス、リーダーの事を涼しい顔で常に見ているドラム。これに黒人の大男も加わり、見た目はどうもバラバラなのだが、演奏が始まると自然にたくさん人が寄ってきて、皆の身体が自然に動いてしまうようなとても気持ちの良い音を出す。彼らがいかに音楽を愛し、いかに楽しんで演奏しているのかが心にガツンと伝わってくる。音楽ってこんなに気持ちの良いモノだったのかと再認識。
この日からフランスの夏が始まった。