【ずんぐりむっくり体型に小さな羽根】


花粉レンジャーと一緒に飛び立つバリー映画『ビー・ムービー』に登場するミツバチたちは、手足2本ずつの人間みたいな体型。これは人間の世界に馴染むようにあえて人間らしい体型にしてあるためなんだけど、ほんもののミツバチをじっくり見てみると…。


巣に戻ってきたミツバチたちずんぐりむっくりな胴体、6本の細い足、薄くて小さな羽が4枚。ミツバチがなぜ飛べるのか、この羽で支えるには体が重すぎて物理学的に無理と言われていて、長い間謎とされてきた。


しかし最近になって、単に「飛行力学」で説明できなかっただけだで(「飛行力学」=飛行機やヘリコプターなどがなぜ飛べるのかを説明する学問のことね)、ミツバチは全く違う原理で飛んでいることが分かってきたらしいんだ。


空中データを楽しむバリーとヴァネッサミツバチたちが飛ぶときの羽の動きは早過ぎて人間には計算できなかったそうだけど、アメリカの大学がミツバチの羽の動きを超スローモーションで撮影することに成功してから、ミツバチの飛ぶメカニズムは「流体力学」というもので説明がつくことが分かってきたそう。人間には見えない空気の流れや渦をうまく利用しながら、さらに毎秒約200回という超高速で羽を羽ばたかせて飛んでいるんだって!


<こんな話、聞いたことありませんか?>
「ミツバチは物理的には飛べない。ミツバチが飛べるのは、誰も“君たちは空を飛べないんだよ”と教えないので、ミツバチは自分たちは本当は飛べないということを知らないから」なんて話を聞いたことない?これは全くのうそで(笑)、人間信じれば何でもできる、自分に制限を課していては何もやり遂げられないよなどという教えを、分かりやすく表現するために作られたことのようだ。でも、ミツバチたちの毎日休まず働く勤勉さを見ていると、なかなか良い表現にも思えるね。

【ミツバチの重要な役割“授粉”】


早春、タンポポにとまるミツバチ映画『ビー・ムービー』では、人間に勝訴したミツバチたちは花蜜を集めることをやめ、ハチミツを作らなくなってしまった…。


もしも、現実にミツバチたちが活動をやめてしまったら人間はどうなってしまうんだろう?
ハチミツが食べられなくなる?…本当にそれだけなのかな?


映画の中で、花粉レンジャーたちが花蜜集めのときに同時にすることがある。


それは“授粉”作業。これがとても大切な作業なんだよ!


映画の中では、ニューヨーク・セントラルパークからは花が消え、ヴァネッサの憧れ・年に一度の“ローズパレード”も開催できなくなってしまった。


花の消えたセントラルパーク

ソメイヨシノの花々を行き交うミツバチ野菜、果物、植物は、おしべについた花粉をミツバチが集めて花から花へ飛ぶことで、その花粉がめしべについて実をつける。


ミツバチたちが花粉を運ばなくなれば、花や野菜、果物は実をつけることができないことも多い(※)。


花が一つもなくなった花屋、果物の生らない果樹園、生鮮食品売り場から野菜や果物がなくなってしまったスーパーマーケットなんて想像できる?


※風による受粉もあるよ。


<実際に起こったBSI事件ファイル「全米震撼のミツバチ大量失踪事件」>
昨年2007年のはじめ、こんなニュースが報道されたのを知っているかな?アメリカ・カリフォルニア、フロリダなど24州の養蜂場で、前日まで元気だったミツバチが翌朝に巣箱に戻らないまま数匹だけを残して突然消えるという怪現!失踪したミツバチは死骸もほとんどみつからず、事件の真相はさまざまな説が唱えられた。ミツバチが失踪したことで、全米の農業には深刻な影響を与えるのではと心配された。


「ビー・ムービー」のように、ほんとにミツバチたちがハチミツ作りをボイコットしてしまったのかな?…おっと!この秘密は映画「ビー・ムービー」を見れば分かるよ!

【ハチミツ採集は迷惑?】


バリーが人間を訴えた!

映画『ビー・ムービー』で、人間はミツバチである主人公・バリーに訴えられてしまった!理由は、『ミツバチからハチミツを搾取している』から。でも、ミツバチたちにとって人間は本当に迷惑な存在なのかな?


いやいや、ちょっと待って!


野性のミツバチはともかく、養蜂場で変われているミツバチたちのほとんどが“セイヨウミツバチ”というのは分かったけど(「ミツバチを知ろう!〜潜入捜査の前に、まずは基礎研修だ!〜」を見てね!)、実は彼女たち、人間が手をかけてあげなければむしろ生きていくことができないんだ!ミツバチたちに話を聞いてみると…。


遠心力を利用して巣脾からハチミツを絞り出す

「私たち、スズメバチに襲われると巣が全滅してしまうの…でも人間が巣箱の入り口に柵を付けてくれるから、スズメバチから身を守れるのよ!」


「寒い時期に外に巣箱をほっておかれると大変!人間が冬の寒い期間は室内に入れて、あたたかい布団をかけてくれたりするので助かるわ!」


分離器で絞ったハチミツ

「梅雨に外に出られなかったり、花が咲かない真冬の間は、花の蜜の代わりに人間が砂糖水をくれるので、飢えずに済むのよ!」


巣箱の中のほんもののミツバチたちは、人間とうまく共存しているようだね。


<意外な効果に注目!ミツバチの“毒”>
ミツバチは、人間に面倒をみてもらっているばかりじゃない〜!実はミツバチの“毒”に意外な効果があることが分かっている。プロポリスなどのミツバチ製品を使った治療方法のことを総称して“アピセラピー”と呼ぶんだけど、その中に、ミツバチの毒に含まれる有効成分を利用した「ハチ針療法」というのがある。ミツバチの毒に含まれるいくつかの成分が、多発性硬化症、リウマチなど神経痛に効くといわれていて、患部にミツバチの針を刺すことで治療するんだ!


※“アピセラピー”は、鍼灸院などで受けることができます。受ける前に蜂針療法を正規に施術できる鍼灸院に問い合わせましょう。

【ミツバチは僕の“お嬢さん(ハニー)”!?】

この3段の巣箱には約3万匹のミツバチがいる
さぁ、今回は巣箱から出て、ちょっとだけ世界に捜査の輪を広げてみよう。

ミツバチを育てるというのは、実はとても身近なことだって知ってる?

巣箱がたくさん置ける広い場所や自然いっぱいの田舎じゃなくても、巣箱一つとミツバチさえいれば、誰でも簡単にできるらしいんだ!(日本でも最近、東京・銀座のど真ん中でミツバチを飼うという試みも行われているようだね)。

でも、都会のマンションのベランダで買ったら、隣の住人から苦情が来るんじゃ?…ところが、これにとても寛容な国がある。それはフランス

バリーとヴァネッサ
フランスが養蜂が盛んな国だというのは 以前のトリ“BEE”アで触れたけど (「日本でも上昇中!?ハチミツ人気の秘密? 」を見てね)、パリのアパルトマンのベランダにミツバチの巣箱が置いてあるのはごく普通のことなんだって!

ワイン箱を利用して作った携帯用のスーツケース型巣箱
しかも全てがメスの働きバチのことを、親しみを込めて“お嬢さんたち”と呼んでいるらしい。

ハチミツ人気は日本でも徐々に高まっているようだけど、そのうち自宅で養蜂がブームになって、

「うちもベランダにいるよ!」
「とってもかわいくってはまってるんだ、うちのミツバチ」

なんて会話が普通に交わされる日が来るかも!?
 
 
<こんなところで大活躍!のハチミツ>
『マヌカハニー』などの高級なハチミツの生産国で、養蜂が盛んな国の一つとして知られるニュージーランド。
ニュージーランドの5ドル紙幣

ニュージーランドの5ドル紙幣に描かれている人物が描かれている“エドモンド・ヒラリー”にはミツバチとの深い関係が!。

エドモンド・ヒラリーといえば、エベレストの登頂に世界で初めて成功した人。

そんな彼の本業がなんと養蜂家だった!彼が過酷なエベレスト登頂を成し遂げられたのは、栄養価の高いハチミツを舐めながら登っていったからなんだって。世界で一番高い山を初めて制覇できたのは、ハチミツのおかげだったんだね!

★映画「ビー・ムービー」はいよいよ今日1月26日から全国で公開!

【噴煙機の煙を勘違いするミツバチたち】


燻煙器で煙をミツバチにかけながらの採蜜作業

映画のワンシーンにも登場する燻煙器(くんえんき)。


養蜂場では、これで煙を吹きかけられた巣箱の中のミツバチたちは弱ってバタバタと倒れてしまう。またまたミツバチの苦手なものが!…と思っていたら、おやおや?どうやら実際は違うようだぞ。
(←左の写真は養蜂場で燻煙器が使われている様子)


煙はミツバチを弱らせてるわけじゃない。


実はミツバチ、煙を山火事と勘違い!煙を吹きかけられると動かなくなるのは、気分が悪くなっているわけではなく、山火事から大切なハチミツを守るために体内に飲み込んで守るのでそっちのほうが忙しかったり、お腹が重くて飛べなくなってしまうからなんだって。てっきり、煙を吸い込んで苦しんでいるものだとばかり思っていたけど、ちょっと安心だね。


ハチミツ裁判の重要証拠がこれ!


実は、映画の中でこの“煙”が重要なカギを握っているよ!

気になる人、続きは劇場でね!


<一生に作ることのできるハチミツの量は?>

またまた自分の体を張ってハチミツを山火事から守ろうとしたミツバチたち。こんなに大切にしているハチミツだけど、彼女たちの平均200日間の寿命の間で、なんと1匹あたりティースプーン1杯程度しか作られない。

みんなで力を合わせて花蜜を集めるぞ!


1ポンド(約454g)のハチミツを作るためには200万個もの花を訪れなければならない計算になる(オフィシャルサイトの『ハチの豆知識』も見てね)!


1匹の力は本当に小さなもの。それでもたくさんの花粉を仲間のために集めてハチミツを作り出すミツバチたちの強い団結力とチームワークには脱帽!!

【オレンジ色の脅威!】


スズメバチ

おや?巣の入り口がなんだか騒がしいぞ?と思ったらなんと、同じハチの仲間である“スズメバチ”が襲ってきたみたいだ!どうやらミツバチの天敵は、熊だけじゃなかったようだね…。


ニホンミツバチはスズメバチを集団で団子状に取り囲んで熱風を吹きつけて蒸し殺すことができるから大丈夫だけれど、バリーたちヨーロッパで生まれてたセイヨウミツバチは“スズメバチ”に対する攻撃の方法をもってない(ヨーロッパにはスズメバチがいないから)。だからスズメバチに巣を襲われてしまったらたいへん!(=死んでしまいます…)。


だから養蜂場の巣箱には人間が、入り口にスズメバチが入ってこない特殊な柵をつけて、スズメバチから巣を守っているんだ。


<ミツバチの毒は大丈夫なの?>
男の鼻に止まるバリー

さて、人間でも刺されたら死んでしまうことだってあるスズメバチの毒。それじゃ、“ミツバチの毒”は大丈夫なのかな?


―はい!大丈夫なんです!ミツバチに刺されると、初めて刺された人間はひどく腫れてしまったりするんだけど、何度か刺されるうちにミツバチの毒に対する免疫が体内にできていくんだって!だから刺されるたびに強くなって腫れたりしなくなるんだよ。いっぽうスズメバチの毒は、1回刺されて無事だったとしても、2回目、3回目と刺されていくうちに人間の体が耐えられなくなり、死に至る恐ろしい毒なんだ。


注:ただし、ミツバチに刺されて腫れがひどかったり、気分が悪くなった場合はすぐに病院へいって診てもらおう。小さな赤ちゃんや子供はまだ免疫がしっかりできていないし、大人でも先天的にミツバチの毒にアレルギーを持っている人の場合、深刻な事態になるので油断はできない。

【彼らの天敵が動き出す!】


春・夏とせっせと花蜜を集めてハチミツをつくってきた働きもののミツバチたち。
熊はミツバチの天敵!
いくら働きものとはいえ、秋になるとちょっとだけのんびりできるようだ。


冬に備えて、養蜂場ではハチミツを搾ってはいけないし、自然界の花も枯れてしまうので、ミツバチは花蜜をとりにいく必要がないからね。夏の間に蓄えたハチミツもたっぷりあって超ご機嫌・・・といっても、決して油断はしていられないようだぞ!


なぜならこの時期、ミツバチと同じように冬を越すための準備をしている動物たちがいる…。“ハチミツ大好き”“秋にたくさん食べる”といえば…それは“熊”!

ケンVSバリー
熊の大好物といえばハチミツ。長い冬眠の前にたくさん食べて栄養を蓄えるために、やつらはミツバチの巣を狙っている?!!

<この色はNG!>
ミツバチは黒いものを襲う習性がある
ミツバチが大嫌いな色はずばり“黒”!ミツバチは黒い色のもの(瞳の黒目の部分も!)を見ると本能的に攻撃してしまうんだけど、それは天敵の熊が黒いからなんだって!

そういえば、映画の中でもバリーがたどり着いた養蜂場で作業をする人たちは、頭もすっぽり白い帽子とネットで覆って、全身白い作業服だったよね。つまり、「黒」から一番遠い色である「白」が、ミツバチを刺激しない色なんだ!

注:といっても、それも巣に近づいたときだけに限られているから、黒い服を着て出かけても、その辺を飛んでいるミツバチは襲ってはこないので大丈夫!

【イライラ度MAXのミツバチたち!】

突然の雨!慌てるバリー

映画では、突然振り出した雨で主人公・バリーは飛べなくなってヴァネッサの家のベランダに不時着。

ほんもののミツバチたちもそれは同じなんだ。だから梅雨(つゆ)の季節は外に出て花蜜を集めることができない。花も春に比べて少なくなってしまうしね。

ミツバチたちはイライラしてストレスが溜まる一方。この季節に無理やりハチミツを取られたりしたら、彼らの怒りは頂点に!(だから潜入捜査も、雨の日はたいへんなんです…)。

雨に降り込められて静まり返っている巣箱周辺
でもどうやら、働きバチたちは巣を襲われないかぎり、刺してきたりしないみたいだ。

彼らにとって一番大切なのは“巣を守ること”
 
だから、花に止まっていたりぶんぶん飛び回っているミツバチを見かけても、そんなに怖がらなくて大丈夫だよ。

 
<この動きはNG!>
ただしこういうときは注意しよう!
たとえば万が一、ミツバチが体に止まっていても「慌てて手で追い払う」のだけは絶対にNG!彼らは急な動作がとっても苦手・・・。だから体に止まっているミツバチを見つけても慌てて追い払ったりせずに、飛び立つまで“木になったつもりで”じっと見守ってみよう!
だって彼らはただ一休みしているだけなんだから。

【花によってこんなに違うハチミツの味】


ヒマワリの花にとまるミツバチ。花粉もたくさん採れます。

ここでちょっとハチミツの種類を花の咲く季節の順に紹介しよう!


4・5月に日本で開花のピークを迎えるサクラ。サクラの中でも代表的な“ソメイヨシノのハチミツ”は、クセがなくて食べやすいんだよ。初夏の6月末〜7月になると咲くのが“栗”。栗のハチミツ”はミネラルも豊富で、味に主張がある。


そして真夏の8月になると一斉に咲くのが“ひまわり”。ひまわりのハチミツは、たまごの黄身を混ぜたような、マスタードのような、花と同じ鮮やかな黄色。まろやかで舌触りが絹のようなクリーミーさ!まさに“夏の味”のハチミツなんだ!(↑上の写真をクリックすると大きくなるよ)


日本でも長野県などを中心に9月になると花を咲かせる“そば”の花のハチミツは、養蜂が盛んなフランスでは一番人気!ガレットにかけて食べられたりしているんだよ。


<ハチミツはこんな病気に効く!>
ハチミツはこんな病気に効く!
そばと栗のハチミツは貧血にいいんだよ!栗のハチミツは、鉄分を多く含んでいてとくに効果的。貧血に悩まされている人にはとってもおすすめなんだ。

料理にハチミツを使って食べるのもいいし、ハチミツそのものの味を一番良く味わえるので、ぜひティースプーンでそのまま食べてみてはいかが?
“朝食時のスプーン一杯”で、貧血が解消するかも!

【ハチミツに消費期限はありません!】


搾りたてのハチミツを早速瓶詰めにする

去年は、“消費期限切れ”が人間の世界を騒がしたみただけど、巣箱の中に蓄えられたハチミツの消費期限、ちょっと厳しくチェックしてみよう!なぜって、巣箱の35℃という温度、実は食べ物が一番腐りやすい温度でもあるからなんだ。え!?それじゃハチミツは腐っちゃうんじゃない?


…いえいえ大丈夫!!


ハチミツは殺菌能力が高く保存性にとても優れているので、半永久的に腐ることがない。古代エジプトのお墓で発見されたハチミツが何千年たっても食べられる状態だったという、面白いエピソードもあるくらい(公式ホームページの「ハチの豆知識」を見てみてね!)。消費期限なんて、ハチミツには関係なさそうだ!。


<ちょっと待って!巣箱の中、暑くないの??>
「ハチミツ」は僕たちのものだ!養蜂が盛んな国の一つ・フランスの病院では、傷口に塗るなどの治療にハチミツが使用されている!35℃でも腐らないハチミツの高い殺菌効果を利用しているんだそう。しかも、化学物質が含まれていない自然素材だから安心というわけ。映画の冒頭、バリーがハチミツをヘアワックス代わりに塗るシーンがあるけど、最近はハチミツ成分入りのシャンプーや化粧品も出ているよね。冬、唇が荒れるときはハチミツをリップクリーム代わりに塗ってもいいらしい。誤って食べてしまっても体に害がなく安心だからね!

【ハチミツができるまで】


こうして、レンジャーが命掛けで集めてきた貴重な花蜜を、巣の中で受け取るのがハチミツ係。これからどうやってハチミツができるのかな〜…と思ったらなんと!、彼女たちは花蜜を飲み込んじゃった!といっても、食べてしまうわけではないのでご安心を。


実はこれ、ハチミツを作るうえでとても大切な作業!飲み込んだ花蜜は、彼らが持つ特殊な酵素(こうそ)で分解される。分解された蜜を吐き出したハチミツ係は、それをあの六角形の穴に溜め込んでいくんだ(下の写真をクリックすると大きくなるよ)。


巣房(六角形の穴のこと)に頭を突っ込んで蜜を詰めていく内勤蜂

溜め込まれた蜜は、巣の中の35℃前後という温度によって水分が蒸発していき、糖分がどんどん高くなっていく。こうして次第にあま〜いハチミツが出来上がっていくというわけ!


映画の中では、たくさんの機械を使ってハチミツをつくっていたけど、ほんもののハチミツは、とってもシンプルはやりかたでできていくってわけだね。

<ちょっと待って!巣箱の中、暑くないの?>

巣箱の温度は約35℃。よーく考えると、「真夏の東京都内の気温と変わらないじゃん!」と思う人いませんか?確かに、約35℃ってちょっと暑いかも。ミツバチはこの温度が低すぎても高すぎても生きていけないので、温度調整のためにちょっとオモシロイことをするんだよ!


【暑いとき】=羽をぱたぱたと動かして巣の中に風を送り、涼しくする。
【寒いとき】=運動して自分たちの体温で巣の中の温度をアップ!


あんな小さな体で温度まで調節するなんて、なんて頑張り屋さんなんだ!

【最小限の燃料で最大限の花蜜を!】

花蜜をお腹に満タンに入れて巣に戻ってきた働き蜂たち


さて、レンジャーの“花蜜集め”の旅にちょっとついていってみよう!
目的の花までの片道の燃料だけを持っていざ出発!


花に到着したレンジャー、おなかいっぱい花蜜を吸い込んでいるよ!。そして帰りの距離を飛ぶための花蜜も補給し、花粉を体につけたら花蜜収集完了!巣への帰路に着く。それにしても、花へ飛んでいくときは片道を飛ぶ燃料しか持たないなんて、もしも途中でアクシデントに遭遇して、遠回りをしくちゃいけなくなったら?!万が一に備えて余分に燃料を持っていけばいいのに…。


でも実はこれ、ちゃんとした理由があるようだ。余分な燃料をもってしまうと、花に着いてそれがまだ体内に残っていたら、おなかいっぱいに花蜜を吸い込むことができないからなんだ!できるだけおなかを空かせて行けば、たくさんの花蜜を集めることができるからね。これもたくさんの花蜜を集めるためのとっても合理的なやり方。それにしても、途中で燃料がなくなったら力尽きて死んでしまう可能性だってあるレンジャーたち…命がけなんだね(ご苦労様です)。


<こんなところも合理的!>
八角形(ハニカム構造)合理的といえば、蜂の巣の六角形!幼虫を育て、ハチミツを貯めておくこの形。実は物理的に限られたスペースでもっとも有効にそのスペースを使うのに適しているんだって!小さな巣箱の限られたスペースを無駄なく有効に使って、たくさんの幼虫を育て、できるだけたくさんのハチミツを貯蔵しておくミツバチの巣にはぴったりなんだ!それにしても、本能でそれを計算できている・ミツバチって「どんだけぇ〜!?」すごいんだ!

【実は、転職しながらキャリア積んでます!】

一生同じ仕事をしなくちゃいけないの?

映画では、一度就いた仕事を一生続けなくてはならないニュー・ハイヴ・シティのミツバチたち・・・。ほんもののミツバチたちも同じなの?
彼らの就職事情をリサーチ!


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ミツバチの役割(職種)


生まれたばかりの若いミツバチたち
★巣の掃除係、巣作り係
役目は名前のとおり。生まれて間もない若いミツバチが担当する。


(右の写真→をクリックすると大きくなるよ)


★女王蜂のえさ係
(=ローヤルゼリー係)
頭の部分からローヤルゼリーをだして、女王バチに与える。


★巣を守る門番
天敵のスズメバチが入ってこないように、入り口で見張り巣を守る。


★花粉レンジャー(花蜜レンジャー
映画の中では“花粉レンジャー”と呼ばれているが、実際に集めてくるのは
実は“花蜜”。さまざまな役割を経て、一番年取ったメスのミツバチが担当。


★ハチミツの素を作る係り
レンジャーが取ってきた花蜜をうけ取って飲み込み、体内で特殊な酵素と混ぜ合わせて吐き出し貯める→これがハチミツに!

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一番体力を使いそうなレンジャーが、実は一番歳をとった働きバチだったとは!人間でいうなら、転職しながら色々な職種で経験を積んで、最後に責任のある仕事を任された“キャリアウーマン"ってとこかな?レンジャーとして外の世界に出て花蜜を集められるようになるまで、これらの役目を週交代でこなして経験を積んでいくんだって。なかなか手堅い転職術です!


<恐るべし!ローヤルゼリーのパワー>
“ローヤルゼリー”といえば人間にとっても健康食品!ところで、女王バチにとって食料は実はこれだけ!でもビタミン、アミノ酸、ミネラルなどがたくさん含まれていて、働きバチたちのえさ・ハチミツとは比べ物にならないくらい栄養満点!その証拠に、働きバチの平均寿命200日間(※)に対して、女王バチの寿命はなんと3〜4年
ローヤル・ゼリーのパワーってどんだけぇ〜!
人間の世界では1954年、危篤状態になった当時のローマ法王に医者がローヤルゼリーを飲ませたら、みるみる元気になったというのがきっかけで知られるようになった(でもこのすごいパワー、化学的にはいまだによく分かっていないらしい)。捜査が忙しくて疲れ気味の僕…ローヤルゼリーを飲んでみようかな。


※花盛りの季節に働きすぎたミツバチはさらに短く、約35日間で一生を終えてしまう。

【ミツバチの家族構成って、どうなってるの?】

ザ・ベンソンズ(バリーのパパとママ)


バリーの家族はパパ・ママ、そしてバリーの3人家族だけど、ほんもののミツバチはどういう家族構成なの?



女王蜂(緑色の印)と働き蜂


前回、1つの巣箱に住むミツバチが3〜4万匹というのが分かったけど、なんと!そのミツバチ全員が、1つの巣にたった1匹しかいない女王蜂から生まれて来るんだって!


(左の写真をクリックすると写真が拡大できるよ)


巣房にお尻を入れて産卵する女王蜂とそれを見守る働き蜂


4〜5月にかけて、女王バチはたった1匹で毎日約2000個もの卵を産み落とす。(右の写真をクリックすると写真が拡大できるよ)


しかも生まれてくるミツバチのほとんどがメス!ということは…1つの巣箱の中のミツバチはみんな姉妹ってこと!?。
それって“どんだけぇ?!?”。


映画に登場する花粉レンジャーは、ムキムキマッチョなオスのミツバチという設定だけど、これはストーリーの設定上、華奢なバリーと対比するため(オフィシャルHPの「豆知識」も見てね!)。本物のミツバチたちは、大奥もびっくりの女系&大家族なんだ!。
※女王蜂は映画の中のように、“ドラッグ・クイーン”ではありませんっ!


<オスのミツバチたちはどこに?>

花粉(花蜜)レンジャー
それじゃオスのミツバチはどこにいるの?ちゃんといますよ!でも、1つの巣に住んでいるミツバチのうち、オスはたったの5パーセント前後。す、少な過ぎです…。しかも、女王蜂と交尾をするとすぐに死んでしまうという、なんだかかわいそうな運命。しかも、チクッとさされたら痛いあの針、実はメスのミツバチしか持っていないんだって。働きバチとして巣を守り、蜜を取りに外へでていかなければならないメスたちは、それだけ危険にさらされているということなんだ。
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